製品概要
グリニルMは、グリベンクラミドとメトホルミンを有効成分とする糖尿病治療薬です。この配合薬は2型糖尿病患者の血糖値管理を目的としており、グリベンクラミド(スルホニル尿素系)が膵臓からのインスリン分泌を促進、メトホルミン(ビグアナイド系)が肝臓の糖新生抑制とインスリン感受性向上という相補的な作用機序で血糖コントロールを実現します。
適応症
グリニルMは、食事療法と運動療法だけでは十分な血糖コントロールが得られない12歳以上の2型糖尿病患者に処方されます。膵β細胞刺激によるインスリン分泌促進と肝臓でのグルコース産生抑制の相乗効果で、空腹時および食後血糖値の改善が期待できます。
用法・用量
・食直後に経口投与(消化器系副作用軽減のため)
・医師の指示に従い個別に設定された用量を厳守
・低血糖回避のため規定量を超えないこと
・錠剤は砕かず水で丸飲み
・服用忘れの場合、気付いた時に速やかに服用(但し次回服用時間近い場合は省略)
・血糖値の定期的なモニタリングが必須
作用機序
<グリベンクラミド>
・膵β細胞のATP感受性カリウムチャネル阻害
・インスリン分泌促進
・末梢組織のインスリン感受性向上
<メトホルミン>
・肝臓の糖新生抑制
・筋肉組織のグルコース取り込み促進
・腸管からのグルコース吸収遅延
※両成分の相乗効果で持続的な血糖降下作用を発揮
剤形調整と投与法
・腎機能、血糖値、治療反応に基づき漸増法で調整
・初期投与量:1日1回1錠から開始(例:朝食後)
・維持量:通常1日2-3回(最大4錠/日)
・高齢者や腎機能障害患者には減量が必要な場合あり
治療効果
・空腹時血糖値とHbA1cの有意な改善
・食後高血糖の抑制
・インスリン抵抗性の軽減
・心血管イベントリスク低減効果(メトホルミン成分による)
・単剤治療に比べた相乗効果
主な副作用
【頻度の高いもの】
・消化器症状(悪心20%、下痢15%、腹部不快感12%)
・低血糖症状(眩暈、発汗、動悸)
・頭痛(8%)
【重篤な副作用】
・乳酸アシドーシス(0.1%未満)
・肝機能障害
・アナフィラキシー反応
※持続する副作用や異常を認めた場合は直ちに受診
使用上の注意
【禁忌】
・重度腎障害(eGFR<30)
・肝機能重度障害
・乳酸アシドーシス既往
【慎重投与】
・65歳以上の高齢者
・アルコール多飲者
・ヨード造影剤使用予定患者
【相互作用】
・β遮断薬(低血糖症状マスキング)
・スルホンアミド系抗菌薬(作用増強)
・経口避妊薬(効果減弱)
保管方法
・温度:15-30℃の室温保管
・湿度:直射日光と湿気を避ける
・包装:PTPシートのまま保管
・廃棄:使用期限切れ後は適切な方法で処分
・小児の手の届かない場所に保管
免責事項
本情報は医療専門家の監修のもと正確性を期していますが、医師の個別診断に代わるものではありません。実際の使用に際しては、必ず主治医に相談の上、添付文書をよくお読みください。記載内容は予告なく更新される場合があり、副作用や相互作用の全てを網羅するものではない点にご留意ください。医師-患者関係を代替するものではなく、あくまで補助的な情報提供を目的としています。
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