トレンタール400

製品概要

トレンタール400は、有効成分ペントキシフィリンを含む持続放出錠剤です。ペントキシフィリンは血液粘度を低下させて血流を改善する血液流動性改善薬に分類されます。本剤は、間欠性跛行など四肢への血流が阻害される末梢血管疾患患者の血行促進を目的として設計されています。血流改善により、脚の痛みや痙攣などの症状を軽減し、日常生活をより快適に送れるよう支援します。

効能・効果

主に末梢血管疾患（間欠性跛行を含む）に伴う症状緩和に使用されます。間欠性跛行は、運動時の筋肉への血流不足により脚の痛み・痙攣・脱力感が生じる病態です。本剤は患部への血行を改善し、疼痛軽減と歩行可能距離の延長を図ります。

用法・用量

医師の指示に厳密に従って服用してください。通常、1回1錠（400mg）を1日3回、食事とともに水で丸ごと服用します。持続放出製剤のため、噛み砕いたり割ったりせず、毎日決まった時間に継続服用することが血中濃度維持に重要です。

作用機序

血管拡張作用と血液流動性改善作用により末梢組織への血流を増加させます。有効成分ペントキシフィリンはホスホジエステラーゼ阻害によりcAMP濃度を上昇させ、血管平滑筋を弛緩させます。これにより血管拡張と四肢への血流改善が促進され、さらに血液粘度低下による微小循環と組織への酸素供給が向上します。

投与量と用法

標準用量は1回400mg（1錠）を1日3回食後経口投与です。症状の程度や治療反応に応じて医師が用量調整する場合があります。最適な治療効果を得るため、必ず指示通り服用してください。

治療効果

末梢血管疾患患者に対し、間欠性跛行に伴う脚の痛み・痙攣・脱力感の緩和、歩行距離と運動耐容能の向上により生活の質（QOL）改善が期待できます。持続放出製剤により一日を通して安定した薬効が持続します。

主な副作用

悪心・嘔吐・下痢・腹部不快感などの消化器症状、頭痛、めまい、紅潮、動悸などが報告されています。これらは一過性で軽度な場合が多く、継続使用で軽減する傾向があります。重篤または持続する場合は医師に相談してください。

警告・注意事項

服用前に、既存の疾患・アレルギー・併用薬（特に抗凝固薬/抗血小板薬）を医師に報告してください。出血性疾患患者や血液希釈剤服用者では出血リスクが増大する可能性があります。妊婦・授乳婦は使用前に医師の判断を仰いでください。

保管方法

室温で湿気・熱・直射日光を避けて保管してください。子供やペットの手の届かない場所に保管し、浴室や台所シンク近くなど湿気の多い場所は避けてください。有効期限を確認し、期限切れまたは未使用の錠剤は適切に廃棄してください。

免責事項

当社は専門家監修による正確で信頼性の高い情報提供を目的としていますが、ここに含まれる情報は資格を有する医師の助言の代わりになるものではありません。記載内容は情報提供を目的としたもので、全ての副作用・薬物相互作用・警告を網羅しているわけではありません。疾患や薬剤に関する疑問点は必ず医師に相談してください。本情報は医師と患者様の関係を補助するもので、代替するものではありません。