ヴォリトロル

製品概要

ボリトロールは有効成分ボリコナゾール（200mg）を含む錠剤製剤です。トリアゾール系に分類される抗真菌薬で、侵襲性アスペルギルス症、好中球減少症を伴わない患者のカンジダ血症、食道カンジダ症など、さまざまな真菌感染症の治療に用いられます。

効能・効果

ボリトロールは主に感受性のある真菌株による重篤な真菌感染症の治療に使用されます。アスペルギルスやカンジダ属を含む広範な真菌種に対して有効です。本剤は真菌細胞膜の主要構成成分であるエルゴステロールの合成を阻害することで、真菌細胞の増殖と複製を妨げます。

用法・用量

ボリトロール錠は医師の指示に従い、食事と関係なく経口投与します。錠剤は水とともにそのまま飲み込んでください。効果に影響を与える可能性があるため、砕いたり噛み砕いたりしないでください。最良の治療効果を得るため、処方された用量と治療期間を厳守してください。

作用機序

ボリトロールは、真菌細胞膜のエルゴステロール合成に不可欠な酵素ラノステロール14α-デメチラーゼの活性を阻害します。エルゴステロールが欠乏すると真菌細胞膜の構造と機能が損なわれ、細胞死を引き起こします。この作用機序により、ボリトロールは様々な真菌感染症に対して高い効果を発揮します。

投与量と使用方法

ボリトロールの投与量は、治療する真菌感染症の種類と重症度、患者の病態および治療反応によって異なります。通常、負荷量投与後に維持療法が行われます。肝機能または腎機能障害のある患者では用量調整が必要となる場合があります。個別の投与指示については必ず医師に相談してください。

治療効果

• 重篤な真菌感染症に対する有効な治療
• 広範囲にわたる抗真菌活性
• 経口錠剤による利便性
• 大多数の患者で良好な忍容性

主な副作用

ボリトロールの一般的な副作用には、悪心、嘔吐、下痢、頭痛、視覚障害（視力低下や色覚変化など）が含まれます。これらの副作用は通常軽度から中等度で一過性であり、使用を継続するか中止すると軽快します。ただし、副作用が持続または悪化する場合は速やかに医師に報告してください。

警告

ボリトロールは肝障害、QT延長（特殊な心拍リズム異常）、重篤な皮膚反応などの深刻な有害反応を引き起こす可能性があります。他の抗真菌剤、抗生物質、抗けいれん剤などとの薬物相互作用も報告されています。ボリトロール治療を開始する前に、服用中のすべての薬剤を医師に報告してください。

保管方法

ボリトロール錠は室温で湿気や熱を避けて保管してください。小児やペットの手の届かない場所に保管し、包装に記載の有効期限を過ぎた製品は使用しないでください。未使用または期限切れの医薬品は地域の規定に従って適切に廃棄してください。

免責事項

当社は消費者が専門家監修による正確で信頼性のある情報を入手できるよう努めておりますが、ここに含まれる情報は資格を有する医師の助言の代わりに使用されるべきではありません。本情報はあくまで参考目的であり、すべての可能性のある副作用、薬物相互作用、警告や注意を網羅しているわけではありません。疾患や医薬品に関する疑問点は必ず医師に相談してください。本情報は医師と患者様の関係を補完することを目的としており、代替するものではありません。